交通事故の損害について

相手の不注意のせいで交通事故にあい、車が壊れたり、怪我をしたりした場合、損害賠償を請求することができます。
では,この「損害」とはなんでしょうか。

損害に関する考え方としては、「差額説」という考え方が使われています。
これは、事故にあっていかなった場合の財産状況と、事故にあった場合の財産状況を比べ、その差額を損害と考える考え方です。
たとえば,事故に遭わなかった場合を「100」,事故に遭った場合を「80」とすると,その差の「20」が損害となります。

とはいえ,事故に遭わなかった場合の財産状況というのは推測するしかありませんし,事故に遭った場合でも後遺障害が残った場合の将来への影響というのも想像することしかできません。
差額を計算するというのは,思ったより簡単なことではありません。
実際には,治療費や慰謝料など,具体的な損害の費目ごとに,損害額を考えていくことになります。